公開:2025年10月14日
更新:2025年10月14日
コロナ禍を経て、多くの企業がリモートワークとオフィス出社のバランスを模索する中で「オフィス環境の重要性」は改めて見直されています。
企業にとって優秀な人材の採用・定着を実現するためにも働きやすい職場環境の整備が急務となっています。
そこで本記事では最新のオフィス環境のトレンドや企業が採用力を強化するための工夫などについて詳しく解説していきます!
第1章 データで見るオフィス環境の影響
コロナ禍を経て、多くの企業がリモートワークとオフィス出社の最適なバランスを模索する中「オフィス環境の重要性」が改めて注目されています。
優秀な人材の採用や定着を実現するためにも“働きやすい職場環境” の整備は企業にとって課題となっています。
オフィス満足度とエンゲージメントの関係
イトーキ中央研究所の「働く人の意識調査 2024」によると、オフィス環境への満足度が高いほど出社意欲(エンゲージメント)が高まる傾向が明確に示されています。
「満足している」と回答した層の55.3%が出社に前向きで、全体平均(21%)の2倍以上。
「やや満足している」層でも31.1%と平均を大きく上回っています。
この結果から単なる設備の充実だけでなく、「働きやすい」「快適」と感じられるオフィス環境が、従業員の自発的な出社意欲や組織への貢献意識を高める要因となっていることがわかります。
言い換えればオフィスは“働く場所”から“働きたい場所”へと変化させる必要があるのです。
従業員が求めるオフィス空間とは?
満足度を高めるために求められているオフィススペースとして調査では以下の項目が上位に挙げられています。
☑1人で集中できるスペース
☑個人でリフレッシュできるスペース
☑遮音性のあるブースやスペース
かつてはコミュニケーションを重視したスペースが上位でしたが働き方や価値観の変化により、個々が集中・リラックスできる環境が重視されるようになっています。
オフィス環境がもたらす採用力と企業価値
快適なオフィス環境を整えている企業では社員のモチベーションや生産性が高まり、結果としてエンゲージメント(主体的な仕事への関わり)も向上する傾向があります。
またオフィスの雰囲気や設備が充実している企業ほど求職者からの評価が高く、採用競争力の向上にも繋がっています。
さらにハイブリッドワークが一般化した今、出社を選ぶ際の大きな決め手のひとつが「オフィスの快適さ」であることも明らかになっています。
オフィスは「働きたい場所」へ
これらのデータからオフィス環境の質は従業員のモチベーションや企業の魅力度を大きく左右することがわかります。
いまやオフィスは単なる「働く場所」ではなく、「働きたくなる場所」としての価値が求められています。
第2章 今、求められるオフィス環境とは?
オフィス環境を改善するためには単に設備を整えるだけではなく、社員が快適に働けるような仕組みや空間の設計が必要です。
特にリモートワークが普及した今、オフィスの役割が変わりつつあり、ただ業務をこなす場ではなく、創造性やコミュニケーションを促進する場としての価値が求められています。
そのため今の時代に合ったオフィス環境を構築するためには以下のような要素を意識することが重要です。
以下にご紹介した写真はすべて弊社㈱採用戦略研究所(大阪本社)の実際のオフィスです!
❶柔軟な働き方に対応したレイアウト

フリーアドレスの導入やコラボレーションスペースの充実など、社員がその日の業務内容に応じて働く場所を選べる仕組みが求められています。
固定席に縛られず、必要に応じて集中できる個室ブースを利用したり、チームでアイデアを出し合えるオープンスペースを活用したりすることで、より生産性の高い働き方が可能になります。
❷心理的安全性を高めるデザイン

第一章でも記したように社員が安心して働ける環境づくりも今のオフィスに求められる大きな要素の一つです。
例えば開放感のあるオフィスデザインにすることで圧迫感を軽減したり、適切なパーテーションや個室ブースを配置したりすることで集中しやすい環境を整えることができます。
また社内のコミュニケーションを円滑にするために気軽に会話できるラウンジスペースを設けるのも効果的です。
❸ウェルビーイングを意識した空間

オフィス環境の改善は社員の健康や快適さにも大きく影響します。
最近ではこのように植物を多く配置する「バイオフィリックデザイン」や適度に体を動かせるリラクゼーションエリアの導入が注目されています。
さらに自然光を取り入れた明るい空間や適切な温度・湿度管理を行うことでストレスの軽減や作業効率の向上が期待できます。
長時間のデスクワークが続く場合でもリフレッシュできる環境を整えることで社員のモチベーション向上にも繋がる可能性があります。
第3章 採用力を強化するためのオフィス戦略
オフィス環境の改善は単なる設備投資ではなく、企業の採用力向上にも直結します。
働く環境の魅力が伝わるオフィスは求職者にとって「この会社で働きたい」と思える要因の一つになります。
そこで魅力的な職場を作ることができるポイントを以下にご紹介します!
💡「訪れたくなるオフィス」づくり

求職者がオフィスを訪れた際に「ここで働きたい!」と思えるデザインや雰囲気を整えることが重要です。
例えば開放的なエントランス、洗練されたインテリア、快適な共用スペースがあると企業のイメージ向上につながります。
最近ではカフェのようなリラックスできる空間を設けたり、社内にギャラリースペースを設置する企業も増えています。
💡社員の声を反映した「オフィス改革」

実際に働く社員の意見を取り入れながら使い勝手の良いオフィスを構築することが大切です。
定期的なアンケートやワークショップを活用し、社員が望む環境を実現することでエンゲージメント向上にもつながります。
特に業務の効率化や働きやすさに直結する要素(例えば、集中できるブースやリフレッシュスペースの拡充)を取り入れると社員の満足度が高まります。
💡採用ブランディングとしての活用

企業のオフィス環境を採用ページやSNSで発信し「働きたくなる職場」の魅力をアピールすることも有効です。
特に動画や写真を活用することでよりリアルな職場の雰囲気を伝えることができます。
求職者に向けたバーチャルオフィスツアーや社員がオフィスで働く様子を紹介するコンテンツも人気です。
また求職者向けにオフィスツアーを実施することで企業文化を直接体験してもらう機会を提供できます。オフィス環境が充実している企業ほど求職者に強い印象を残すことができるのです。
第4章 オフィス環境改善の具体的な取り組み
近年、テクノロジーの進化により、オフィス環境のデジタル化が進んでいます。リモートワークやハイブリッドワークの普及、そして生産性向上への期待からオフィスはもはや物理的な空間にとどまらず、デジタル空間でも支えられる時代へと移行しています。
そこで本章ではオフィス環境におけるテクノロジーの活用方法とその効果について具体的に説明します。
スマートオフィスの導入~効率と快適さの向上~

スマートオフィスとは最新のテクノロジーを活用してオフィス内のさまざまな設備やシステムを効率化・自動化したオフィスのことです。
これにより社員がより効率的に快適に働ける環境が整います。
■主なスマートオフィス技術の例
IoT(Internet of Things)デバイス
オフィスの照明、空調、音響、さらには机の位置までセンサーを使って社員の働きやすさを最適化します。
例えば席の占有状況や空調温度をリアルタイムで調整することができ、エネルギーの無駄を減らすことができます。
■自動化された照明と空調
オフィス内の照明や空調は社員の在席状況や時間帯に応じて自動的に調整され、無駄なエネルギー消費を削減します。
これにより環境にも優しく、企業のコスト削減にも貢献します。
■音声アシスタント
会議室の予約、照明や温度の調整、タスク管理などを音声でコントロールできるシステムが導入され、社員の手間を減らし、作業効率を向上させます。
<導入のメリット〉
・エネルギー効率が良くなることでコスト削減が期待できる
・快適な空間で社員が集中しやすくなる
・オフィスの利用状況や労働環境をデータで管理し、より適切な改善策を導入できる
オフィス管理のデジタル化~データで最適化する働き方~

オフィスの管理業務もテクノロジーによって効率化されています。
オフィススペースの利用状況や設備の稼働状況などをリアルタイムで把握し、より効率的に資源を管理することが可能となります。
■主なデジタルオフィス管理システム
デジタルバウチャーシステム
社員がオフィス内の施設や設備を予約する際に、デジタルで手続きを行うシステム。会議室や作業スペースの空き状況をリアルタイムで確認し、オンラインで予約することができます。
ビル管理システム(BMS)
オフィスビル内の照明、温度、セキュリティシステムを一元管理するシステム。オフィス内の設備や温度をデータで最適化することで、快適な作業環境を提供します。
モバイルアプリ
社員がスマートフォンを使って、オフィス内の空間や設備を予約したり、質問や問題を解決したりするアプリを導入する企業も増えています。
<導入のメリット〉
・オフィス内のリソースの管理が簡素化され、効率的に使用できる
・設備の使用状況を把握し、ムダを減らすことでコスト削減が可能
・スマートフォンやアプリを活用することで、社員が迅速に問題を解決できる
サステナブルなオフィス環境へのデジタル技術の活用

デジタル化は環境への配慮とも密接に関わっています。
企業がサステナビリティを推進するためにテクノロジーを活用してオフィスのエネルギー消費を最適化し、環境負荷を減らす方法について考察します。
■主な技術
エネルギー管理システム
オフィスビルのエネルギー消費をリアルタイムでモニタリングし、必要に応じて自動的に調整します。これにより、無駄なエネルギーを削減することができます。
再生可能エネルギーの導入
オフィスのエネルギー源として太陽光や風力など、再生可能エネルギーを活用することで、環境負荷を減らします。
ペーパーレス化
クラウドシステムを利用して、物理的な文書を減らし、紙の使用を最小限に抑える取り組み。
<導入のメリット〉
・オフィス運営コストが削減される
・環境への配慮が企業のブランドイメージ向上に繋がる
・社員にとっても、環境への意識を高めるきっかけとなる
第5章 まとめ
コロナ禍以降、働き方の多様化が進む中で、企業にとって「オフィス環境の再設計」は単なる内装や設備の刷新にとどまらず、採用力・定着率・生産性すべてに直結する重要な経営課題となっています。
柔軟な働き方を支える空間設計、社員のエンゲージメントを高めるデザイン、そしてテクノロジーを駆使した効率的かつ快適な環境づくり。
これらをバランスよく取り入れることが求職者にも在籍社員にも「この会社で働きたい」と思わせる強い組織づくりに繋がっていくことがお分かり頂けましたでしょうか。
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