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「1on1面談」が組織を変える⁈~採用担当者・経営者必見の人材育成法~

公開:2025年8月1日
更新:2025年8月1日

近年、組織力や人材育成が企業の成長を左右する要素として注目されています。

その中で「1on1面談」は”社員との信頼関係を築き、モチベーションを高める”ための重要な手段とされています。

特に採用担当者や経営者にとって、社員一人ひとりと深く向き合うこの機会を上手く活用することは組織全体の力を引き出す鍵となります。

そこで本ブログでは1on1面談の実施方法やその効果を具体的にどのように組織改善に活かすことができるかご紹介していきます!

第一章 1on1面談の目的と重要性

「1on1面談」と聞くと皆さんはどのような面談を思い浮かべますか?

単なる定期的なチェックや業務報告の場と考えがちですが、その本質はもっと深いものです!

☑1on1面談は上司と部下が個別に向き合い、信頼を築くための貴重な機会になる

この面談を通じて社員は自分の考えや悩みを自由に話すことができ、上司はその声を直接聞くことで社員の成長やモチベーションの核心を理解することができます。

1on1面談が組織にとって重要な理由は何よりも「コミュニケーションの質」にあります。従来の大人数のミーティングでは個々の社員の意見や声が埋もれてしまうことが少なくありません。しかし1on1面談はその場で社員一人ひとりとしっかり向き合い、仕事だけでなくプライベートやキャリアに関する思いも聞き取ることができます。

これにより上司は社員が抱える問題や悩み、さらにはやりがいを感じているポイントまで理解することができ、適切なサポートを提供することが可能になります。

☑社員にとって自己の進捗や課題を整理する貴重な機会になる

また1on1面談は社員が自分の成長を実感するための重要な場でもあります。面談を通じて上司は社員の成果を具体的にフィードバックし、今後の目標を共に設定することができます。

☑信頼に基づいた健全な組織文化を築く基盤作りになる

さらに1on1面談は組織文化にも大きな影響を与えます。社員と上司がオープンに意見を交わせる環境が整えば、組織全体の風通しが良くなり、エンゲージメントが高まります。日常的に行われる1on1面談は社員一人ひとりの声を尊重する文化を根付かせ、信頼を基盤にした健全な組織を作り上げるための土台となるのです。

つまり1on1面談は単なる業務の確認にとどまらず、社員の成長を促進し、組織全体の力を引き出すための非常に有効なツールとも言えます。

採用担当者や経営者にとってこの面談を積極的に取り入れることは長期的な人材の定着と企業の持続的成長に繋がる可能性が広がります。

第二章 1on1面談の実態について


以下の株式会社リクルートマネジメントソリューションズ「1on1ミーティング導入の実態調査」によると、実際に1on1面談を施策としての導入している率について従業員規模3,000名以上の企業では75.7%、700~2,999名企業では69.9%、100~699名企業では57.7%となり、全体ではおよそ7割の企業が1on1面談を施策として導入していることがわかりました。

また同調査によって、1on1面談の導入目的について最も多かった回答は「社員の主体性・自律性の向上」が最も多く、続いて「自律的キャリア形成」・「評価の納得性の向上」という回答が続いたことがわかりました。

この調査結果から多くの企業は社員が自分の考えや行動に責任を持ち、成長を促進できる環境を目指していることが伺えます。

またキャリア形成や評価の納得性向上も重要視されており、社員が自分の成長過程や成果を納得して感じられる仕組み作りが企業にとって鍵であることがわかります。

続いて1on1面談の効果について尋ねた以下の調査では60.1%が「上司と部下のコミュニケーションの機会が増えた」、46.5%が「部下コンディションの把握ができている」40.2%が「上司と部下が本音で話せる関係になっている」と回答したことがわかりました。

1on1面談が上司と部下のコミュニケーションの質を大きく向上させる効果があり、上司はより適切なサポートを提供でき、信頼関係の強化にもつながることがわかります。

しかし、一方では実際に1on1面談を実践した企業の多くが「上司の面談スキルの不足」「上司の負荷が増える」という課題を抱えることもわかりました。1on1面談を導入する際はただ号令をかけるだけではなく、1on1面談を実践する上司に対してのスキル向上の機会や負荷軽減につながる支援も同時に必要なことがわかります。

そこで次の章では成功する1on1面談を実施するためには、いくつかの重要なポイントをご紹介します。

第三章 成功する1on1面談の基本構造と質問力とは?

1on1面談の成功にはしっかりとした構造と効果的なコミュニケーションが欠かせません。まずは面談の目的を明確にし、社員が安心して話せる環境を整えることが重要です。

本章では1on1面談を効果的に進めるための基本的な流れと質問力を高めるためのポイントをご紹介します。

❶ 面談の基本構造

☑面談の目的を明確にし、事前にテーマを伝える

成功する1on1面談はただの「報告の場」ではなく、社員の成長や課題解決を支援する貴重な機会です。

そのため面談には一定の流れが必要です。まず事前に面談の目的を明確にし、社員に話したいテーマを伝えることが大切です。この準備段階で社員も自分の考えを整理しやすくなります。

☑社員の評価を伝える場ではなく今後のキャリアや目標について話す

面談自体はまずはオープンな雰囲気を作ることから始めます。リラックスした状況で話をすることで社員は心を開きやすくなり、より深いコミュニケーションが可能になります。

その後、業務や成果に関するフィードバックを行い、次のステップとして社員のキャリアや個人的な目標についても話を進めていきます。この流れを作ることで1on1面談が単なる評価の場ではなく、成長を促す場になります。

☑次回の面談に向けた目標設定をする

そして面談の最後には今後のアクションプランなどを共有し、次回の面談に向けて目標を設定します。これにより社員は面談後も具体的な方向性を持ち、日々の業務に集中しやすくなります。

❷ 質問力の重要性

1on1面談を有意義なものにするためには質問力が欠かせません。

面談の目的は社員が抱えている悩みや課題を明らかにし、今後の成長をサポートすることです。そのためにはただ聞くだけではなく、深い洞察を得るための質問を投げかけることが必要です。

例えば…

☑ネガティブではなくポジティブな質問をする

効果的な質問は社員が自分の考えを整理しやすくするだけでなく、上司と部下との信頼関係を深める役割も果たします。例えば「最近一番達成感を感じた瞬間は?」といったポジティブな質問を投げかけることで、社員のやりがいやモチベーションを引き出すことができます。

☑「質問→回答」という単なる質疑応答ではなく、社員自身が回答することによって自分の成長を実感できるような質問をする

さらに質問を通じて社員が自分の成長を実感できるようにするため、「これまでに学んだことは?」や「次のステップに進むためにはどんなスキルが必要か?」といった問いかけも有効です。このようにオープンエンドの質問を効果的に使うことで、社員は自分の考えを深め、成長を実感できるようになります。

フィードバックと目標設定

質問力を活かした上で面談の中で最も重要なのはフィードバックです。

フィードバックは社員の強みや改善点を伝えるだけでなく、具体的な行動に繋がる指針を示すことが大切です。フィードバックが具体的で前向きなものであれば社員は自信を持ち、次のステップへ進むためのモチベーションを得られます。

また面談を通じて設定する目標は社員が達成感を感じやすいものにしましょう。具体的・測定可能・達成可能・関連性・期限のある目標設定を行うことで社員は自分の進捗を把握しやすくなり、より実行力のある行動が促進されます。

1on1面談を成功させるためにはしっかりとした構造を作り、質問力を高めることが不可欠です。この2つの要素が組み合わさることで社員一人ひとりの成長を促し、組織全体のパフォーマンス向上が期待できるでしょう。

第四章 1on1面談を活用した組織改善の方法

1on1面談は個々の社員の成長をサポートするだけでなく、組織全体の改善にも大きな影響を与える力を持っています。

企業が1on1面談を戦略的に活用することで従業員のエンゲージメントを高め、組織文化を強化し、業績向上に繋げることができます。

本章では1on1面談を組織改善に活用するための方法を5つに絞り、ご紹介します!

早期に問題を発見し、解決策を見つける

組織改善において最も重要なのは「早期に問題を発見すること」です。

1on1面談は社員が抱える悩みや問題を共有できる貴重な場です。

定期的に実施することで社員が感じている不安や課題を早期に把握することができます。

例えば部下が業務に対して不安やストレスを感じている場合、それが大きな問題になる前に1on1面談で話し合うことで、解決策を見つけることができます。

上司が積極的に聞き手となり、問題を具体的に聞き出し、迅速に解決策を提示することで、社員のストレスを軽減し、業務効率を向上させることができます。

これは組織内での早期対応を強化し、社員の不満や離職率を低下させる効果があります。

個々のモチベーションを引き出し、エンゲージメントを向上させる

1on1面談は社員一人ひとりのモチベーションを引き出すための重要な手段です。

面談を通じて社員の強みや成果をしっかりと認識し、フィードバックを行うことで、自己肯定感を高めることができます。

また社員が自分の成長やキャリアについてオープンに話せる場を提供することで企業に対するエンゲージメントが高まります。

例えば社員が面談を通じて自身のキャリア目標を明確にしたり、達成感を感じることができると、その後の業務に対する意欲が高まります。

このようなエンゲージメントの向上は単に社員一人ひとりの成績を上げるだけでなく、チーム全体や組織の士気を向上させる効果があります。

組織文化の変革を促進する

1on1面談は組織文化を変革するための強力なツールでもあります。

組織文化が硬直化していると社員の意見やフィードバックが組織に反映されにくく、業務改善が遅れがちです。

しかし1on1面談を定期的に実施することで、社員が自分の意見を直接上司に伝えることができ、フィードバックを受けることができる風通しの良い文化が形成されます。

例えば社員が抱える問題や新しいアイデアを積極的に共有できる環境を作ることで、組織内でのイノベーションが促進され、変化に柔軟に対応できる組織文化を育むことができます。オープンなコミュニケーションを奨励し、社員が発言しやすい場を作ることで組織の透明性や信頼性も向上します。

上司と部下の信頼関係を築き、リーダーシップを強化する

1on1面談は上司と部下の信頼関係を築くための重要な時間でもあります。

面談を通じて上司が部下の意見に耳を傾け、適切なフィードバックを行うことで部下は上司に対して信頼を感じ、よりオープンに意見を交わせるようになります。

この信頼関係が強化されることでチーム内での協力やコミュニケーションが円滑になり、リーダーシップが自然と強化されます。

また上司自身がフィードバックを受け入れる姿勢を見せることで部下にも自分の意見を安心して伝えられる文化が醸成されます。相互信頼の環境が整うことで組織全体のリーダーシップが強化され、より効率的な業務運営が期待できます。

データを活用し、組織全体の改善に繋げる

1on1面談の結果をデータとして蓄積し、それを組織改善に活用することも有効です。

面談の内容や社員のフィードバックを集計し、組織全体の傾向を把握することで問題点を洗い出し、改善策を講じることができます。

例えば複数の社員が同じような悩みを抱えている場合、その問題に対して組織として何らかの施策を行うことができます。

また1on1面談を通じて得られた情報をもとに、個別の成長支援やキャリア開発プランを提供することができます。このように面談結果をデータ化し分析することで、より戦略的な組織改善が可能となり、社員満足度や業績向上に繋がります。

以上、5つに分けて1on1面談を組織改善に活用するための方法をご紹介しました。

1on1面談は単なるコミュニケーションの場にとどまらず、組織全体の改善を推進するための強力なツールです。問題の早期発見、社員のモチベーション向上、信頼関係の強化、さらにはデータ分析を活用した戦略的改善に至るまで、1on1面談を活用することで、組織はより柔軟で生産性の高い環境を作り出すことができます。

企業がこの手法をうまく取り入れることで、持続的な成長の実現可能性が広がります。

第五章 まとめ

1on1面談は企業が成長し続けるための強力なツールであることがおわかり頂けましたでしょうか?

単なる個別のコミュニケーションにとどまらず、組織全体のパフォーマンス向上、社員の成長、そして企業文化の醸成に大きな影響を与える可能性があります。

経営者や採用担当者にとって1on1面談を戦略的に活用することは未来の組織力を高めるための重要な一歩になります。

1on1面談を通じて社員との信頼関係を築き、共に成長する文化を育んでいきましょう!

また1on1面談は社員との信頼関係を築き、離職防止や定着率向上に直結する重要な取り組みです。しかし「良い面談」を継続するためには採用段階から“貴社に合った人材”を見極め、育成・評価まで一貫した仕組みを整えることも不可欠です。

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